アードラーの夢

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シャプテン

 
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今年5月にダライ・ラマ法王が来日されて
大阪で『入菩薩行論』のご法話をしてくださいました。

その後、できる限り毎日・・・つまり
週に2日ほどになってしまうときもあるのですが、できうる限り毎日、
少しずつ『入菩薩行論』を読んでいます。

『入菩薩行論』は
8世紀のインドの聖者シャンティデーヴァの著した論書で
どのように自分の心を教化するか
微に入り細に入り、
具体的論理的実践的に説かれています。

この本の中の言葉を、法王はいろんなところで引用されますし、
法王だけでなく、どの派のリンポチェもよく言及されます。
チベット仏教徒の「常識」「基礎教養」って感じみたいです。

前から日本語の訳本は買って持っておりましたが、
ご法話でチベット語版を手に入れて
さらになぜか英語版もいただいてしまったので、
(この英語版は以前から持っていた英訳本よりわかりやすい♪)
せっかく3種類の言語がそろったのだから
チベット語 → 日本語 → 英語を対照させて、
ひとつひとつ意味をとって、ゆっくりゆっくりと読んでってます。

今ようやく、第六章「忍辱波羅蜜」の終盤あたり
全体の半分ぐらいまで至りました。

いやぁ・・・なかなかね
厳しいんですよ忍辱波羅蜜。。。

「忍辱(にんにく)」って、忍耐するってことね。
「波羅蜜(はらみつ)」は、完成させるってこと。

はじめて「三十七の菩薩行」を読んだ方は、
ひぇ~悪口言われても、相手を誉めるだって?
侮辱されても頭をつけて伏し拝むだって?
頭を切り落とされても、罪を担ってあげるだって?
って驚くし
先生の方も、まぁこれは極端ですけどねってやわいこと言ったりなさるけど

実はあそこに書いてあること、本気の本気なんですよ(^^;)


「三十七の菩薩行」は、『入菩薩行論』のエッセンスを
短くわかりやすくまとめたものですから、
もとの『入菩薩行論』を読むと、さらにもっと厳しいです。
そしてそれをめちゃくちゃ具体的論理的実践的に証明してありますから
・・・だんだん洗脳されてきて・・・
いや、でも私できない、無理!ってところにいるもので

精神内界に葛藤はない
というアドラー心理学の理論と矛盾するようですが・・・
(いやたぶん、こうやってブログに書くことで補償していると思われるので
 やはり内的葛藤はないのでしょう)

「こうあるべき」という理想の姿と
自分の現実、劣等の位置との乖離がはげしくて
なかなか苦しいです。

たとえば今朝読んだ十偈ほどを簡単にまとめてみると、

 解脱に向かいたいなら、忍耐を与えてくれる者に対してどうして怒るのか
 敵に対して喜ぶべきである
 忍耐という苦行をして得た福徳は、まずその敵に与えるべきであろう
 仏を喜ばせるためには、衆生を喜ばす他に道はないのだから

というようなことを連綿と書いてあって
(うわぁぁぁぁこんなこと聞きたくなかった)状態になりました(T_T)


正直な話、山の中におこもりして
ポワやチューの修業をしている方が、ある意味ラクかもしれないと思います。

ほんとうに厳しい道は
現実の対人関係の中で、自分の心を矯めること。。。
どんな状況でも怒りや欲に屈さずに
相手の楽を喜び、相手を尊敬すること
・・・ですよね。


なんでこういう話をしているかというと

一昨日ダライ・ラマ法王がご体調を崩され
来週末に大阪で予定されていた秘密集会灌頂が中止になったという報があったからです。
(ご来日は予定どおりですが、灌頂の内容が、よりご負担の少ないものに変更になりました。
 高野山の不動明王灌頂や、横浜の講演会は今のところは変更ないもようです。)

私のルート・ラマ(根本上師)はガルチェン・リンポチェですが
チベット仏教に興味をもってすぐにいただいた最初の灌頂が
ダライ・ラマ法王の金剛界曼荼羅灌頂でしたし
その後も胎蔵界曼荼羅、文殊菩薩の灌頂をいただきました。
それらの大きなご恩がありますし

なにより法王は、チベット人の希望の星です。
まだまだ長生きしていただいて、
チベットの人々の歓呼の声に迎えられてラサにお帰りになる
そのお姿を、お写真でもなんでもいいから拝見したい!
と強く願っております。

そんなことを思いながら今朝も『入菩薩行論』を読むと
ああ、ほんとうに法王は観音菩薩でいらっしゃるんだな、と
お若いときから今まで、たゆまず忍辱波羅蜜を続けておられるのだな、と
しみじみと感じたのでありました。


心をこめてシャプテン(長寿祈願)を唱えます。

 かんりーらーうぇ・こるうぇ・しんかむす
 ぺんたんでわまる・じゅんうぇーねー
 ちぇんれーすぃわん・てんずぃんぎゃつぉい
 しゃぷぺーすぃーてーぱるとぅ・てんぎゅるち

 雪の山々囲める国土にて
 すべての利益と喜びもたらせる
 観世音なるテンズィン・ギャツォが
 輪廻の果てまでおわしますように


 
 
 
 
 
 
 
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by prem_ayako | 2016-11-04 21:46 | tibet | Comments(0)

アードラー先生は夢を見なかったそうです。しかしてアードラーの夢とは兎の角、虚空の華、ガンダルヴァの城、空、幻・・・。


by prem_ayako