アードラーの夢

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アードラー先生は夢を見なかったそうです。しかしてアードラーの夢とは兎の角、虚空の華、ガンダルヴァの城、空、幻・・・。

カテゴリ:tibet( 74 )

ハサミとペン

これも儀式のお手伝いのときのお話です。

灌頂よりも前でした。
1週目の前行講座の3日目に
仏道に入ることを決めた参加者たちのため
リンポチェが帰依戒を授けてくださることになりました。

戒を受ける者は、髪の毛を少しハサミで切っていただいて、
今後ブッダの境地を得るまで仏法僧に帰依することを誓います。
日本でいうところの「お髪剃り」だと思います。
そしてひとりひとり、戒名(ダルマ・ネーム)をいただきます。
とても美しい、感動的な儀式なんです。
(私自身は、2013年7月にガルチェン・リンポチェから帰依戒をいただきました)


リンポチェから戒を受ける者の人数を教えてくれと言われましたので
(お名前を考えてくださるのだろう)と思って
希望者を把握し、男性が何人で女性が何人で、と前夜にお伝えしました。

当日の朝、座につかれたリンポチェにお湯をお出しすると、
リンポチェが小さな声でおっしゃいます。
「I need scissors and a pen」
「Oh.... Scissors and a pen....」とバカのように繰り返す私。
「When?」
リンポチェちょっと笑われて「Now」
(@_@)
「これに書かなきゃならないから」と示されたのは、
目の前に積まれた白紙の帰依カードです。
なんと!今から書かれるんだ!

・・・ペン、ペンはすぐにお渡しできるけど
ハサミね、ハサミは、私、今日持ってきてないと思う・・・
探してみたけど、やはりありません。まいったね。
帰依戒のことは前もってシンガポールと打ち合わせてあったのに、
絶対に必要なハサミを持ってきておられないなんて~

・・・とか考えながら、ともかくペンをすぐにお持ちすると
「ハサミはそんなにすぐでなくてもいいよ。Perhaps about one hour」と言われ、
私はなぜか、たぶん動転していたからでしょう、
1時ぐらいでいいんならお昼に買いに出ればいいわと
思いこんでしまいました。

でもどうやら儀式はどんどん進んでいくし
あら、1時じゃなくて1時間っておっしゃっていたのか!
とやっと気がつき

これはいかんと慌てて、
前に座っていた○さんに
「ねえ、ハサミ持ってる?」って聞いたら
「ハサミ?あっ~!!」
「下で借りてきます!」とすぐに走りだそうとされました。
ところがお隣に座っていたNさまが
「ハサミ?ちょっと待ってね(バッグをごそごそ)これでいい?」
と魔法のように、
小さな年代物のハサミを差し出してくださったのです(感謝!!)

まぁ~これもほんとにギリギリのところですw

おかげで帰依の儀式はとどこおりなく進み、
みなさんリンポチェに少しずつ髪を切っていただきました。、
切られた髪は、リンポチェが今までに帰依戒を与えた方々と同じ袋に納まりました。

Nさまはご自分のハサミで
ご自分の髪を切っていただき、戒を受けられたのでした(随喜!)


このときのペンとハサミはすぐに返していただいたのですが
ちなみにその後もリンポチェは、
いろんな人からその都度ペンを借りておられて、
そのままになっちゃったものが多かったみたいです(^^;)
みんな、リンポチェのお役にたつならと喜んでペンを供出したので
返ってこなくってもむしろ喜んでおられるのですけどね。

最終日の片づけ後、持ち主不明のペンが2、3本残っていましたので
とりあえず私が預かっております。
お加持つきのペンです(笑)
心当たりの方はお申し出くださいね。

私もさらにもう1本、求められてお貸ししたのですが
それはご帰国当日の朝、返していただきました(笑)
大事にします。


帰依戒の希望者は、2週目にも何人かおられたので
最終日、もう一度、帰依の儀式をしていただくことになりました。

2度目ですから、ハサミが要ることは織り込み済みです。
前夜、家にあった私の小さなハサミをアルコールで拭いてきれいにして
当日、リンポチェのお机にそっと置いておきました。
はい、とどこおりなく使っていただくことができましたよ(^^)v

でもね、今度はそのハサミ、
とても使いやすかったとリンポチェがお気に召されて
もらって帰っていいかな?とお尋ねになるのです(笑)
もちろん、そんなものでよろしければ!

無印良品の、刃先だけケースに入るタイプの小さなハサミです。
(今はもう取り扱っていないかもしれません)
このケースが旅で持ち歩くのに便利そうだ、ということです。
前の晩にきれいにしておいてよかったですぅ~


だいたいにおいてリンポチェ、無印良品グッズがお気に入り?みたいで
床に座られるときにとお持ちした無印の焦げ茶のクッションなども、
けっきょくは使われなかったのですが
「シンガポールに持って帰って使おうかな」
「え、いやそれなら新しいの買いますよ」
「いや、冗談、冗談」と笑われるのでした。

総じてお茶目なリンポチェなのでした(^^)
 
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by prem_ayako | 2017-03-30 16:47 | tibet | Comments(0)

灌頂のお手伝い(2)

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失敗もありました。

私にご用があるとき、
リンポチェは目で私を捜されます。

だいたいは反応できていたのですが、
一度だけ、最終日のターラー成就法の日だったかな。
その前の座で、あまりにも瞑想がうまくいったため
ちょっと虚脱してしまって
午後から、リンポチェのお声を聞きながら目をつぶって、少し眠ってしまったのです。

そしたらちょうどそのときに、リンポチェは私を捜されたみたいです(>_<)
あやこさん、と前の席の方に言われて
はっと気がついたときには、
大きなJ先生が代わりに動いてくださっていました。

あわてて立ち上がって、ばつ悪くまた座った私をご覧になって
リンポチェは笑っておられました。

・・・2週間のセッション中、私が眠って意識をなくしたのはこのときだけなのですが、
ちょうどそこにお仕事がやってくるんですね~
仏さまはよく見ておられます。

なんだかすべてが修業だったのだなぁと
今になったら、よく分かります。


ところで、灌頂は観音菩薩と白ターラー菩薩と2ついただいたのですが、
2回目の白ターラー菩薩灌頂のときは、
みんなで協力して、とても手際よく祭壇を用意することができました。

1回目の祭壇を写メして記録しておき、
そのとおりにまた作ったのです。

このときはリンポチェ、少し離れたところに座ってじっと見ておられ、
ときどき前に出て来られて気になる部分を直されました。

祭壇も美しくできましたが、
みなさんの協力もとても美しかったです。
リンポチェもご満足そうでした。

日本人は、よく学ぶ民族なのです!(^-^)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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by prem_ayako | 2017-03-30 16:45 | tibet | Comments(0)

灌頂のお手伝い

さてどのお話から始めましょうか。。。

チベット仏教の瞑想法のひとつ、
成就法(サーダナ)の前には、いつも灌頂があります。
灌頂は密教の大切な儀式です。
今回は、2週目に観音菩薩とターラー菩薩の成就法を学ぶので、
灌頂も授けていただきます。

私自身、いろんなところで何度か灌頂を受けましたが
リンポチェ方にはたいてい、お手伝いの随行の僧がついてこられますし
昨年秋おひとりで来日されたアヤン・リンポチェも
ご法話のときはおひとりでも、
やはり灌頂の際には、もと僧侶のラマ・ウゲンがお手伝いをしておられました。

ですから
どなたかしかるべき方にお手伝いしていただかなくてはと思っていました。
実は心当たりの方にお願いをしたのですが、
残念ながら無理だったのです。

ドルズィン・リンポチェご自身は、
全くかまわない、自分ひとりでするから気にするな、と言ってくださるのですが、
本当にどうなることかとひやひやしながら当日を迎えました。


ご法話の際の祭壇のしつらえにしたって、
いろんな方のご協力で布だけはなんとか3枚調達していましたが、
あとは初日にリンポチェにご指示いただいて、
あれこれ配置してどうにか格好をつけたのです。

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灌頂となるとさらに、リンポチェご持参の
何に使うのか謎な金属製の法具たちが
たくさん別のテーブルに並びます。

今まではただ灌頂を受けるだけでしたから
儀軌の進行次第も法具の配置も、全く意識していませんでした。
いざ主催者側に立った今、何もイメージできないのでした。
とにかく、その場で言われた通りにするしかないのです・・・

前日の夕方、明日持ってくるようにとリンポチェに言われたのは
 果物
 ビスケット
 小さなお皿
 きれいな水(サフランなどを入れて黄色くした水)
 割り箸
 セロテープ
 水差し
 口をゆすいだ水を吐き出す器
などなどでした。

(実は後でまだ増えました。100%ジュース2種類とか、白い布とか。
 ・・・謎でしょ?)
何に使うのかよく分からないと、揃えるのも難しいものです(/_;)
できるだけ早くに帰宅して家捜しして、
ともかく持って行きました。

朝10時前に会場に集合して
机を移動し、いつものように祭壇を作り、
おいでになったリンポチェのご指示に従っていたところ、
「小皿は3枚必要だ」と言われまして(*_*)
あら~てっきり1枚だと思っていましたわ!
枚数を確認していなかった~っ

でも慌てていると、
Nさまが走って、ホテルのレストランで借りてきてくださいました(T_T)

また、家にあったサフランは古かったのでクチナシの実を持っていったのですが、
冷たい水を黄色く染めるのはあまりうまくいかず・・・
でもこれも、通訳のWさんが念のためにサフランを買ってくださっていたので
助かりましたm(_ _)m

なんかもう、ギリギリのところで切り抜けている感じです。
(結局、毎日毎日、最後までこうだったんですが・・・)

ようやくサフランで染めた黄色い水が出来上がり、
2つの壷にそれを満たして、祭壇に並べます。

一度目は壺に入れた水の量が少なすぎるとダメ出しされ、
そうかといって満タンにすると運ぶときに口から水がこぼれ、
まったくもって大変でした(汗)

じっとご覧でお待ちになっていたリンポチェからすれば、
大勢であたふたと、さぞや不手際で不細工だったことでしょう!

準備がすべて整うと、
リンポチェは1時間半ほど瞑想に入られ

その後お昼をはさんで
灌頂が始まったのは午後1時からでした。

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リンポチェは印を結び、真言を唱え、鈴やダマルを鳴らされます。
ときどき通訳のWさんに指示を出されます。
チベット語がわかるのはWさんだけですから
申し訳ないけどお任せするしかないな~と見ていたら、

そのうちに私も呼ばれ、
Wさんと一緒に、みなさんの手のひらに
お清めの水を注ぐ役をおおせつかりました
うまく適量を注げなくて、
注ぎすぎてテキストを汚してしまった方、本当にごめんなさい!!
懺悔しますm(_ _)m

こういうことに使うと分かっていたら、
もっと注ぎやすい水差しを考えたのですが・・・後の祭り。

また、果物とビスケットを少しずつ載せた例の小皿を
折々に、外に施餓鬼に持って出るというお仕事もありました。
最初はWさんがしてくださっていたのですが、
通訳のお仕事があるので
「アヤ」と呼ばれて私も何度かさせていただきました。

結局小皿は3枚どころか、5、6枚も使われたように思います(^^;)
リンポチェは私を見て、それから小皿を見て
ひとこと「offer」と言われるので、
たぶんこう?と思いながら外に持って行って、
琵琶湖畔の公園の、適当な木の根本に置きました。
そして少しだけおんまにぺめふんを唱えて
また会場に戻る、を繰り返しました。

あるいは祭壇の壺を
リンポチェの前のテーブルに移動させたときもありました。
ひとこと「ブンパ」と言われるので、
乏しいチベット語の知識から
「ブンパは確か壷よね」ってゲッシングして、動きます。
間違うと、「それじゃなくてこっちの壺だ」って身振りをされます。

なんといいますか、もう、究極的に阿吽の呼吸ですね。。。
いや~修業になりました。


しかし在家で未熟なこんな私が
灌頂のお手伝いをさせていただくなんて、
ほんとによかったんでしょうか?

よかったんだとすれば、
これはなんという福縁でしょう!
過去生の善業の果を使いきってしまったんじゃないでしょうか~

そのときは夢中でただ動いていたのですが、
今になって、はい。
これは、本当に
ありがたい機会をいただいていたのだ、としみじみと思います。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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by prem_ayako | 2017-03-30 16:42 | tibet | Comments(0)

吉祥の日々

ドルズィン・リンポチェは3月28日朝の飛行機で発たれ
シンガポールに無事お帰りになりました。
まずはこの2週間のもろもろの福縁に随喜したいと思います。

大きなJ先生にしても私にしても、このような法会を営むのは初めてで、
参加のみなさんにはたくさんのご迷惑をおかけしたことと思います。
にもかかわらず、みなさんに多大なご協力をいただきました。
それなしには、とてもとても無事に終えることはできなかったです。

毎日の会場設営と片付けは居合わせたみなさんが手際よく進めてくださいました。
ゴミは会場のホテルに泊まっているみなさんが、手分けしてお部屋に持って帰ってくださいました。
大きなお花や割れ物も、毎日誰かがお部屋で預かってくださいました。
さまざまな荷物は毎日、○さんが台車で運んでくださいました。

リンポチェとみなさんにお出しするお茶は、通訳のWさんが毎日作って持ってきてくださいました。
そのお茶を配ったり、お供えのお菓子や果物を分けたりなど、
水屋のお仕事はAちゃんとSちゃんが中心になってくださいました。
足りないものがあったら、気づいた方が隣のホームセンターまで買いに走ってくださいました。
お弁当がらの処理も、みなさんそれぞれが気を配ってくださいました。

とてもとても、とてもとても助かりました(T_T)
本当にありがとうございました。
次回の法会からはもっとスムーズにことを運べるよう、今回の反省点を生かしたいと思います。


私は、J先生とともに、毎日毎日をリンポチェと過ごしました。
3月14日に来日されて
15日・16日は午後からご法話。
17日から20日まで4日連続の前行講座。
1日オフ日をはさんで(お昼をご一緒)
22日午前はご法話の続き、午後は瞑想講座。
23・24日は観音菩薩の灌頂と成就法。
25・26日は白ターラー菩薩の灌頂と成就法。
そして27日はオフで(京都ツアー・J先生は本業のお仕事のため欠席)
28日に離日。

満月の日においでになり新月の日に帰られた
この吉祥なる日々。

リンポチェとご一緒でいることが
もう当たり前のようになってしまっていたので
いま、喪失感がハンパないです。

27日の晩、ホテルのレストランで夕食後に
リンポチェの後ろ姿に向かって、
Ah, Rinpoche, I will miss you.
と呟いたら振り向かれ、
歩きながら
You can call me. You can also send message to me.
You can ask questions about things I taught and we can discuss on them.
And maybe you will learn Tibetan and I will learn Japanese also....
と淡々と話されました。

なんてお優しいんでしょう(泣)

本来ならばご一緒に並んで歩くなんてできないような方なのに。


ほんとうにいろんなことが起こったので、
まだまとめることができないのですが
思いつくまま書き留めてみようと思います。
よろしければお付き合いくださいませ。
 
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by prem_ayako | 2017-03-30 15:48 | tibet | Comments(0)

Phowa 2

東京から帰って2週間、
毎朝ポワを行じました。
しかも言われたとおり夜明けに・・・
熱があっても
声が嗄れていても。
・・・ようやるわ。

このおさぼりの私が
なんでこんなに真面目にやったのか?
まるで何かに憑かれていたようです。

夜、寝ていてもずっと、リンポチェの読経のメロディが聞こえていて
朝、目覚めると同時に、お経のリフレインがそらで出てきます。
ある意味おそろしいですねぇ。。。


アヤン・リンポチェに言われたのは、
「このコースに出て
 未だポワのサインの出ていない者は、
 あと2週間、修行を続けなさい。
 できれば夜明けにするのがよい。

 2週間しても未だポワのサインが出ない者は
 さらに2週間続けなさい。

 ポワのサインが出たら、
 そのあとは月に2回、続けて修行するのじゃよ。」

ポワのサインっていうのはですね、
よーするに、ほら、あれですよ。。。

チベットのフィルムなどで、
頭に草の茎をつっ立ててる
完全に目のいっちゃった行者さんたちの映像を
見たことありません?

頭頂にね、第10の門が開くんです。
意識を阿弥陀浄土へ飛ばすことのできる門がね。。。
それははっきりとした穴で、草を刺すことができるほどなのだそうです。

これを clear phowa sign といいます。

そんなバカな!
瞑想で変えれるのは、せいぜい意識の状態でしょう?
physical sign なんて、出っこない
・・・と思っておりました。

実際、私の参加した東京のポワ・コースでは
コース中に明らかなポワ・サインの出た方は、いなかったように思います。
確かなことは分かりませんが。


まあ、私はどうせ前行50万回というのが控えておりますから(^^;)
今年いっぱい、つまり4週間はとりあえず朝ポワをして、
来年になったら本格的に前行をしようかな、
と考えておりました。

ポワは・・・そんな私の思い込みの斜め上をいく
ものすごく力のある修行なのでした。


2週間、毎朝行じ続けていると
さすがにいろいろなことが起こります。

最初はお唱えの文句をたどるのに必死で
次は、観想することに必死でしたが

そのうちだいたいのやり方が分かってくると、
もうリンポチェのお声の録音を聞かないで、
自分のペースで進める方が、観想がくっきりするようになりました。

むしろ録音を聞かないでいる方が
リンポチェのお声が、どこからか聞こえてくるような気がします。
そのときに必要な説明が聞こえて・・・
あぁそうだ、これはこういうことだったんだ
って気がついていきます。


なぜ頭頂の門から阿弥陀さまのところへ意識を飛ばすのか?
自分が死ぬときに極楽浄土へ生まれ変わるためでしょうか?
それもあります。
でも、ポワをしっかり修行していたら、
大切な人の死の際に
その人が極楽浄土へ生まれ変わるのを手伝うことができるのです。


リンポチェに教えていただいたポワの歴史によると、
そもそもディクンのポワは、
8世紀後半に、火事で多くの人や生き物を失ってしまったある大臣のために
グル・リンポチェが秘密で授けた修行なのだそうです。

その300年ほど後、この大臣の生まれ変わりの遊牧民の少年が
家畜が死ぬたびに嘆き悲しむのをご覧になって、
かわいそうに思った阿弥陀さまが現れて
同じ教えを直接お授けになりました。

その後その少年は、グル・リンポチェが埋めて隠した
行法を書いた教典(テルマ)を掘り出して、
それ以降、多くの人にポワの教えが広まるようになったということです。

だから、もともとポワは
自分が極楽へ行くための修業ではなくて、
他者を極楽へ行かせるための修業だったのです。


私もちゃんとポワを行じられるようになれば
これまでに亡くなった人、これから亡くなるであろう人、
すべての人が幸せな転生を得られるように
私の力を使うことができるのです。

そのことを信じられたときに、
この上ない喜びが湧きました。
だからどうか今、私がこの行を完成させるために力をお貸しください。

と祈れば、
これはそのまま、帰依と菩提心なのでした。

リンポチェのお声が聞こえます。
「阿弥陀仏と系譜のラマたちへの揺るぎない信心、
 この世のすべての衆生に対する思いやりの心。
 それが、修行でもっとも大切なことなのじゃ。」


心からそのように思い行じれば
ほんとうに我が意識は虚空へと飛んでゆき
阿弥陀さまかお釈迦さまかガルチェン・リンポチェか
どなたか大きな存在に
まみえたような気もします。

そんなことを何度か繰り返すうちに
Physical sign についても、いつしかなにがしか現れました。

頭に穴があくとか血がでるとかいうような
美容院でびっくりされちゃうほど clear なサインではありませんがね・・・ご心配なく!(笑)

それでも驚くべきことです。
意識のあり方ひとつで、
現実に身体の一部が変化するなんて。
それが自分に起こるなんて。


風邪はずっとしつこく続いてたんですが

明日で2週間目という日の前日の土曜は、まだ
お出かけにもティッシュが手放せないような状態だったんですが
満願の日曜日、目覚めると、ここ2週間で初めて
頭の霧が晴れてすっきりしており
寒気も抜けて鼻も通り、完治していたのでした。

2週間、私は夢うつつの中にいたんだな。
きっとこれが必要だったんだな。

たぶん、2週間の風邪とポワへの熱中は
ヨーギニー(女ヨガ行者)になるための通過儀礼だったのでしょう。

さて、にわかヨーギニーは風邪も治ったことですし
遅ればせながら、前行をそろそろちゃんと始めなくてはなりません。
でないと死ぬ迄に間に合わないからねぇ。
 
 
 
 
 
  
 
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by prem_ayako | 2016-12-17 23:04 | tibet | Comments(0)

Phowa

アヤン・リンポチェは、すべて英語でお話しされます。
インド訛りの、とてもゆっくりした英語なので
少し慣れれば、誰でも聞き取れます。

師の生のお言葉を聞いて仏法を学ぶという体験は、初めてです。
いつもは、チベット語 → 日本語
あるいは、チベット語 → めちゃ高速の英語
でしたからね。
ワンチャンスを逃したら、謎のまま過ぎ去ってしまうという。。。

ゆっくりお話しになるので、しっかりノートが取れましたし、
今回は日本語通訳もついていたので、英語 → 日本語
つまり同じことを2度聴いて、確認していくことができました。

♪♪
隅から隅まで理解してお話を聞けるって、なんて幸せ!

しかもリアルタイムで師のお言葉が理解できると、
師の表情や身振りから、タイムラグなく、
さらにたくさんの情報を得ることができます。
言葉の力って本当に大きいですね。


また、多くのチベットの高僧は、来日されても
灌頂と、簡単なお唱えのやり方とを教えてくださるだけで、帰ってしまわれます。

それは、プログラムが週末だけだったり、
テキストが整っていなかったり、
要するに主催者側の考え方や準備に問題のあることが多いからなのですが・・・

これだと、せっかく教わった尊い教えも
後どう実習していけばよいのか、分からないという事態に陥りがちです。

例えて言えば、アドラー心理学の講座に出ただけでは
頭で知識を理解したというだけであって、
あとどう実践していけばよいのか分かりません。
その状態で離れてしまうと、身につかないままで終わってしまいます。

アドラー心理学を自分のものにするためには、
自助グループに出たり事例検討で揉まれたりして
実際に使っていかなくてはなりませんよね。

それとまったく同じで・・・
リンポチェ方の教えを聴いて、すご~く良かった!って感動しても
あとのフォローがなければ消えていきます。
つまり、身近に教えを学ぶ仲間がいて、
いっしょにテキストを読んで復習するとか、
分からないところを先輩に聞くとか、
そういう日常の実践がいちばん大切なんだと思います。

そういう意味で(手前味噌ですが)
日本ガルチェン協会は、道を間違っていないと思うのです。



ありがたいことにアヤン・リンポチェは、
私たちが自分で修業を続けられるように、という目的に向けて
コースを組み立てておられました。

まずポワの瞑想法を具体的に教わり、
次に口頭伝授をしていただき、
さらに実習を2,3回させていただき、
コース後の注意点を教えていただく時間も設けられており、
それはそれは懇切丁寧でした。

そして、全てのチベット語テキストをいただくことができました。

テキストは、短いもので6枚程度
長いものでは100ページ以上!
(終わって東京から帰るとき、どんだけ重かったか!!)
しかし、宝の山をいただいた思いです。

b0253075_16325965.jpg今回のように、全テキストをいただいて
きっちりと修業の隅々まで教えていただけたコースは初めてです。
しかもリンポチェのお言葉が理解できたし!
本当に得がたい機会だったと思います。
思いきって参加して良かった!

(写真は、百均で買ったお経置き。本来台所用品。
 とても便利で、毎日使う人が増えていきました)


こうして教えていただいたポワの行は
最低でも2週間、毎日1座続けるようにと言われました。
それも夜明けがよいのだそうで・・・
(>_<)つ、つらい。

でも考えようによっては、今は最も夜明けの遅い季節ですから
チャンスかもしれません。。。と無理にでも思い込んで、
はい、先週月曜の夜明けから
毎日1座やっております。

熱があっても
声が出なくても
毎朝ポワ(^_^;)

フルにすると1座に1時間40分ほどかかります。
短縮バージョンだと1時間ちょっとで済むので
そろそろお唱えのメロディも録音なしで歌えるようになってきたことだし、
1週間目あたりからは短縮バージョンでやっています。


思うのですけどね
このようなサマヤ(約束)がなければ
私は金輪際、朝5時とか6時に起きて修業をしたりはしなかったでしょう。
厳しいリンポチェに、当然のことのように「しなさい。」と言われたから
だから
まだ暗い中、寒い中、続けるのです。

「どっちでもええぞ。大事なのは菩提心じゃからの」と
やさしく言われちゃっていたら、
私の性格としては、絶対、やっていません!(^_^;)

で、やっているとえらいもんで
だんだん上手にできるようになってきました。
観想もクリアになってきましたし
どこに意識を置いたらよいかが感覚的に分かってきました。

これも、お稽古ごと。
毎日することで分かってくることがあるのですね。

あ~私には、こういう厳しい師が必要だったのだ!

アヤン・リンポチェの厳しさに
心の底から、感謝が湧いてくるのです。

・・・もっとも、ルート・ラマは、お優しいガルチェン・リンポチェですw
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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by prem_ayako | 2016-12-05 16:37 | tibet | Comments(0)

Ngondro

b0253075_16165055.jpgポワの教えに入られる前に、リンポチェは
「この中で前行を終えている者は何人いるか?
 前行を始めたけれどまだ終えていない者は何人いるか?
 前行をまだ全く始めていない者は何人いるか?」
とお尋ねになりました。

前行?知ってますよ。
「帰依」
「菩提心」
「グルヨガ」
「金剛さった百字真言」
「マンダラ供養」
の5つでしょ。

帰依と菩提心の祈りは毎日お唱えしているし、
グルヨガは月に1,2回しています。
百字真言も、できる日は21回お唱えしているし
マンダラ供養も、簡単なのだったら毎日しているし・・・と思って、
私はうっかり、「前行を始めているけれどまだ complete していない者」という時に
手を挙げてしまいました。

ですが、この complete というのが、重要語句だったのです(>_<)

前行をすでに終えた人は3人、
始めたけれどまだ終えていない人は、私を含めてやはり3,4人
残りは全くしていないということでした。

リンポチェは続けておっしゃいました。
「私のポワ・コースを受ける者みなに言っていることじゃが、
 本来は、ポワの伝授の前に、前行を全て終えている必要がある。」
「前行を終えている者はそれでOKじゃが、
 まだ終えていない者は、できるだけ早くに
 ・・・そうじゃな3年以内を目処に、必ず終えると約束しなさい。
 まだ始めていない者は、今からすぐに前行を始めて3年以内を目処に終えるか、
 あるいはそれが無理だというなら、最低限、
 阿弥陀仏真言15万回と、金剛さったの百字真言15万回とを、将来必ず唱えること。
 これを約束できる者だけが、儂のポワの伝授を受けることができる。
 ポワを学びたい、でも前行も真言もしないというのは、not admitted じゃ」

えっ? 数?

それから前行の詳しい説明が始まりました。
「帰依」は五体投地10万回(心が散漫な場合もあるから、念のため11万回)。
「菩提心」は「帰依と菩提心」の祈りを10万回。
「金剛さった」は百字真言10万回。
「マンダラ供養」10万回。
「グルヨガ」10万回。
これら50万回で「前行を complete した」というのだそうです!

し、知らなかったびー(T_T)

在家にこのような要求がされるとは、思ってもいませんでした。

前行始めてるって手を挙げちゃったけど、
今までやってたの、全然数えてなかったし。
あーでも、リンポチェこっち見てたしなあ(>_<)
いちから始めて3年で終えなきゃいけなくなっちゃった!
(もっとも、3年というのは絶対ではなくて、努力目標のようですが)
真言唱えるだけでお茶を濁すというわけには、いきそうにありません!



かくも厳しいリンポチェには
はじめてお会いしました。

ガルチェン・リンポチェにお尋ねしたならきっと
「おお前行か。できるならとても善いことじゃぞ。
 しかしいちばん大事なのは、菩提心じゃからの
 無理ならしなくてもええ、ええ」
とおっしゃることでしょう・・・たぶんね。


しゃあない!
アヤン・リンポチェと promise しちゃったんですから!
まずは五体投地だぁ~~~
近頃太ってきたので、ちょうどいいかも(ヤケクソ)

マンダラ供養など、他の前行の詳しいやり方は、
ドルズィン・リンポチェに3月に教えていただけますから、
これもちょうどいいのです。

ちょっと計算してみたんですけど、
1日に100回五体投地したとして
3年で10万9500回、ほぼ11万回になります。
でも1日100回の五体投地、今の私には無理です。
他にまだ4つやることありますし・・・
お寺に籠もってするのでなくては、3年で complete はかなり難しいです。

まあ死ぬ迄に必ずやり遂げる、という決意で
ともかく始めてみることですよね。
リンポチェも、決意してまず始めることだと言っておられました。


さて11月27日遅くに帰宅して
翌朝、10回五体投地(100回じゃなくて10回デス ^^;)しただけで
息が上がって汗が出ましたん。

その後風邪もひいたのでほとんど進んでいましぇん。
ひどく咳がでるので、肋間神経が痛いのか
五体投地で腹筋にきて痛いのかすら、さだかでありません。
カウンターで数えながら、ぼちぼちやってます。


腹筋が割れてきたら見にきてね(笑)
 
 
 
 
 
 
 
 
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by prem_ayako | 2016-12-05 16:14 | tibet | Comments(0)

Ayang Rinpoche

お年は76歳。
鼻筋の通った立派なお顔だちで、
杖も何も持たず、優雅に歩かれます。

少し、怖いです。

最初は、特に、ご機嫌よろしくなかったデス。

海外のリンポチェのコースには多くの参加者が集まるのに、
今回は通し参加の人が少ないことを、不満に思っておられるようでした。

「日本人は、目覚めていないようだ。
「知識はたくさんあって technology もすごいが、materialism にとらわれている。
「時間がないないと言うけれど、日本は自殺率がひどく高いと聞くぞ。
「幸福になりたいんじゃろう? だったらダルマの道に入りなさい。It's clear!
「今生においても来生においても必ず幸福になる道があるというのに、なぜダルマを選ばないのか?
 死は誰にだって訪れる。そのとき持っていけるのは、自分の意識と、善業と悪業の果だけなんじゃぞ!」

いちいちごもっともでございますm(_ _)m

リンポチェが日本人を理解できないとおっしゃるのも分かりますが、
勤め人が10日間連続で休みを取るのがどんだけ難しいか。
リンポチェのお言葉にそのまま従っていたら、
チベット仏教を学びに来ることができるのは、
定職をもたない自由人だけになってしまうでしょう。

仕事に責任をもちながらも
家庭を大切にしながらも
修業を続ける在家の道もまた、大切だと私は思うのです。

まぁでも、筋はリンポチェのおっしゃる通りですので
一言もありません。。。

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このように、最初はとってもプンプンだったリンポチェなのですが
日を追うごとに、明らかにご機嫌が良くなってこられました。

「人が多くても少なくても、儂が使うエネルギーは変わらない。
 50人でも1000人でも、儂は同じことを教えておる。
 だから直接会える機会に、できるだけ多くの者に教えを伝えたいんじゃよ」

そのお言葉どおり、リンポチェは本当に一生懸命で、
朝早くから晩遅くまで、丁寧に丁寧に、
同じことを何度も何度も繰り返し、
手取り足取り教えてくださいました。

厳しい表情がときおり緩んで
「ちょっと喋りすぎたな。すまない。useless talk じゃった」
と首をすくめたりされると、
「可愛い♪」と思ってしまったりもしました。

最終日に全てのお経を読み終えて
最後の「ちゃんちゅぷせむちょくりんぽちぇ」を唱えるときには、
あぁこの方とご一緒できる時間もこれで終わりだなぁ
と思って、ふと泣きそうにもなりました。

厳しいけれど、この上なくありがたい師だということが
だんだん分かってきたのです。

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by prem_ayako | 2016-12-05 16:05 | tibet | Comments(0)

トーキョー・リトリート

11月19日から27日まで、9日間、東京に行っていました。
アヤン・リンポチェという方から「ポワ」の教えを受けるためです。

本来は10日間連続のコース。
部分参加という方もおられましたけど
リンポチェご自身は、あまり好ましく思っておられないみたいでした。

東京に住んでいる人なら部分参加も考えられるでしょうけど、
私は東京まで行ったり来たりするなんて不経済なので
初日の一般講演だけをパスさせてもらって、
2日目からずっと、連日参加しました。

いや~ハードな日々でしたっ

毎日朝9時から夜まで
日によって、10時半になっても帰れない夜もありました(>_<)
こんなの信じられますぅ??

b0253075_21322179.jpg教えの内容もぎっしり!
キャパオーバー・・・・・
これほど大量にノートをとるとは思ってなかったので
途中、百均でノートを買い足しましたわ。

また、滞在中に2度、早朝に福島沖で地震がありましてね。
ホテルの9階で寝ていた私は、思わず荷造りして万一に備えましたよ。

しかも11月にしては50年ぶりとかの積雪までありました。
思わず閉店間際のUNIQLOにとびこんで
ヒートテックの極暖タイツを買いましたよ。
(写真は、降り始めてわずか30分後の会場付近。
 このあとどんどん積もった)


「ポワ」というのは、
聞いたことのある方も多いでしょうが
死の際に意識を飛ばす(移動させる)ということです。

ディクン・カギュ派は、この「ポワ」の行がとても有名なんです。
結果がすぐに出て簡単だと評判で、
チベットでは伝統的に12年に1度、申年に、
ディクン・ポワ大祭というものが開かれます。

世が世なら、チェツァン・リンポチェとチュンツァン・リンポチェのお2人の導師が
チベット全土から集まる数千人規模の衆生を導かれるのだそうですが
今は、本土でポワ大祭を取り仕切られるのはチュンツァン・リンポチェお1人。
チェツァン・リンポチェは、チベットから出ておられるので
諸外国を回ってポワを教えておられます。

今年は申年ですから、ポワの年にあたります。
私は7月に、シンガポールで、チェツァン・リンポチェご本人から
また9月には台湾で、ガルチェン・リンポチェから、この教えを授かりました。

しかし、基本的なところが分かっていないので・・・
つまり○○に変身して、と言われてもその○○に馴染みがない。。。
観想の手順や、マントラや
逆に観想を消していく定型的な手順などが、よく分かっていない。。。
ので、短時間のお教えでは、自分ひとりで行じるところまでいかなかいのです。


アヤン・リンポチェという方は、ディクン・カギュ派の高僧で
主にヨーロッパやアメリカで、
外国人向けに何度もポワ・コースを開催している方です。
以前は日本にも何度も来ておられたそうで、お名前をお聞きしたことはありました。
そのアヤン・リンポチェが15年ぶりに来日され
10日間にわたってみっちりポワを教えてくださるというのですから、
このチャンスを逃す手はない!と思いました。

ご縁あって、ディクン法王からも
ガルチェン・リンポチェからも、教えていただいたんですもん。
せっかくだから、きちんと身につけたいです。

それで諸方面にご協力いただき、仕事の都合をなんとかつけて、
ほぼフル参加することにいたしました♪



しかし疲れました。
東京滞在中はある種の緊張状態にいたため元気だったのですが
帰って2日ほどしてから、すっかり風邪をひいてしまいました。

1週間以上、30人ほどの人たちと座ってたんですもんねえ。
しかも睡眠時間短かったし。

修業の内容を書くことはできませんが、
あれこれを数回に分けてお喋りしていこうと思います。
よろしければお付き合いくださいませ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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by prem_ayako | 2016-12-04 21:35 | tibet | Comments(0)

シャプテン

 
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今年5月にダライ・ラマ法王が来日されて
大阪で『入菩薩行論』のご法話をしてくださいました。

その後、できる限り毎日・・・つまり
週に2日ほどになってしまうときもあるのですが、できうる限り毎日、
少しずつ『入菩薩行論』を読んでいます。

『入菩薩行論』は
8世紀のインドの聖者シャンティデーヴァの著した論書で
どのように自分の心を教化するか
微に入り細に入り、
具体的論理的実践的に説かれています。

この本の中の言葉を、法王はいろんなところで引用されますし、
法王だけでなく、どの派のリンポチェもよく言及されます。
チベット仏教徒の「常識」「基礎教養」って感じみたいです。

前から日本語の訳本は買って持っておりましたが、
ご法話でチベット語版を手に入れて
さらになぜか英語版もいただいてしまったので、
(この英語版は以前から持っていた英訳本よりわかりやすい♪)
せっかく3種類の言語がそろったのだから
チベット語 → 日本語 → 英語を対照させて、
ひとつひとつ意味をとって、ゆっくりゆっくりと読んでってます。

今ようやく、第六章「忍辱波羅蜜」の終盤あたり
全体の半分ぐらいまで至りました。

いやぁ・・・なかなかね
厳しいんですよ忍辱波羅蜜。。。

「忍辱(にんにく)」って、忍耐するってことね。
「波羅蜜(はらみつ)」は、完成させるってこと。

はじめて「三十七の菩薩行」を読んだ方は、
ひぇ~悪口言われても、相手を誉めるだって?
侮辱されても頭をつけて伏し拝むだって?
頭を切り落とされても、罪を担ってあげるだって?
って驚くし
先生の方も、まぁこれは極端ですけどねってやわいこと言ったりなさるけど

実はあそこに書いてあること、本気の本気なんですよ(^^;)


「三十七の菩薩行」は、『入菩薩行論』のエッセンスを
短くわかりやすくまとめたものですから、
もとの『入菩薩行論』を読むと、さらにもっと厳しいです。
そしてそれをめちゃくちゃ具体的論理的実践的に証明してありますから
・・・だんだん洗脳されてきて・・・
いや、でも私できない、無理!ってところにいるもので

精神内界に葛藤はない
というアドラー心理学の理論と矛盾するようですが・・・
(いやたぶん、こうやってブログに書くことで補償していると思われるので
 やはり内的葛藤はないのでしょう)

「こうあるべき」という理想の姿と
自分の現実、劣等の位置との乖離がはげしくて
なかなか苦しいです。

たとえば今朝読んだ十偈ほどを簡単にまとめてみると、

 解脱に向かいたいなら、忍耐を与えてくれる者に対してどうして怒るのか
 敵に対して喜ぶべきである
 忍耐という苦行をして得た福徳は、まずその敵に与えるべきであろう
 仏を喜ばせるためには、衆生を喜ばす他に道はないのだから

というようなことを連綿と書いてあって
(うわぁぁぁぁこんなこと聞きたくなかった)状態になりました(T_T)


正直な話、山の中におこもりして
ポワやチューの修業をしている方が、ある意味ラクかもしれないと思います。

ほんとうに厳しい道は
現実の対人関係の中で、自分の心を矯めること。。。
どんな状況でも怒りや欲に屈さずに
相手の楽を喜び、相手を尊敬すること
・・・ですよね。


なんでこういう話をしているかというと

一昨日ダライ・ラマ法王がご体調を崩され
来週末に大阪で予定されていた秘密集会灌頂が中止になったという報があったからです。
(ご来日は予定どおりですが、灌頂の内容が、よりご負担の少ないものに変更になりました。
 高野山の不動明王灌頂や、横浜の講演会は今のところは変更ないもようです。)

私のルート・ラマ(根本上師)はガルチェン・リンポチェですが
チベット仏教に興味をもってすぐにいただいた最初の灌頂が
ダライ・ラマ法王の金剛界曼荼羅灌頂でしたし
その後も胎蔵界曼荼羅、文殊菩薩の灌頂をいただきました。
それらの大きなご恩がありますし

なにより法王は、チベット人の希望の星です。
まだまだ長生きしていただいて、
チベットの人々の歓呼の声に迎えられてラサにお帰りになる
そのお姿を、お写真でもなんでもいいから拝見したい!
と強く願っております。

そんなことを思いながら今朝も『入菩薩行論』を読むと
ああ、ほんとうに法王は観音菩薩でいらっしゃるんだな、と
お若いときから今まで、たゆまず忍辱波羅蜜を続けておられるのだな、と
しみじみと感じたのでありました。


心をこめてシャプテン(長寿祈願)を唱えます。

 かんりーらーうぇ・こるうぇ・しんかむす
 ぺんたんでわまる・じゅんうぇーねー
 ちぇんれーすぃわん・てんずぃんぎゃつぉい
 しゃぷぺーすぃーてーぱるとぅ・てんぎゅるち

 雪の山々囲める国土にて
 すべての利益と喜びもたらせる
 観世音なるテンズィン・ギャツォが
 輪廻の果てまでおわしますように


 
 
 
 
 
 
 
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by prem_ayako | 2016-11-04 21:46 | tibet | Comments(0)

アードラー先生は夢を見なかったそうです。しかしてアードラーの夢とは兎の角、虚空の華、ガンダルヴァの城、空、幻・・・。


by prem_ayako