2015年 05月 21日
倉敷散策記
5月の連休明けから、倉敷と広島で2コース、
パセージ・プラスをやらせていただいております。
土曜は倉敷。
1泊して、日曜は広島。
基本、どちらも午後に3時間のコースです。
連続2コースってのは初めてですけど
ちょっと行楽気分で楽しいです♪
5月16日(土)の倉敷のコースは、
この日だけ会場の都合で、早くに始まって早くに終わりました。
こんな機会はめったにないので、
夕方までブラブラと、町を散策いたしました。
この日はちょうど、
倉敷市の裏山(鶴形山)にある阿智神社の、春期大祭でした。
お祭りに合わせ、市をあげていろんな催しが企画されていて
公園でフリーマーケットをやっていたり
アイビースクエアの中庭でダンスを見せていたり
ただでさえにぎわう新緑の観光地が、いつも以上に混み合っています。
(そのせいか倉敷の定宿もとれなくて、岡山に1泊することになりました)
大原美術館を再訪しようかと思っていたのですが
美観地区はあまりの人出で、触手が動かず。
メンバーや見学の方々から、
なんだか変わった古本屋さんがあるみたいに聞きましたので、
どうせ今日はヒマですし、とりあえずそこをめざして歩いてみることにしました。
倉敷本通り(川沿いの繁華な通りの1本裏の道)をずんずん東へ行くと
・・・ありました!
のれんのかかった小さな古本屋「蟲文庫」です。
お店の前には、多種多様な多肉植物が並べてあって
引き戸の入り口から薄暗い中に足を踏み入れると、
黒縁メガネで黒い服のお姉さんがひとり、
奥で店番をしておられます。
目立つ場所には、顕微鏡や苔(!)のプレパラート、
私にはわけのわからない地味な生き物(の痕跡?)が並んでいて
かなりのあやしさを醸しています。
本の取りそろえは、まあ普通に古本屋さんで
へんにスピリチュアル系の本がないのを、好もしく感じました。
つうか、ある意味もっと深くてあやしいものが充満しているような。。。
苔とか地衣類関係?
ほ、胞子文学?
ええと、私の無意識はそのへんスルーして、あまり見ないようにしておりましたが
・・・やっぱりちょっと変わっているよね、ここ。。。
そういう私が手に取って、
買おうかどうしようかしばらく迷っていたのは
Ichonography in Egypt だとかいう英書。
ハードカバーで重たかったのと、
ん~今からエジプトの図像学やってもなぁと理性を取り戻しましたので、棚に戻しました。
なんとなく一回りして、もどったレジ前の一角には、
店主の好みか、数枚のCDが並び(私には見当がつかないジャンルw)
古本でない新刊ものが数冊置かれておりました。
その中に『わたしの小さな古本屋』なる本がありました。
あれ?これ、ここじゃん?
ここの女の人が書いた本?
ちらりと店番のメガネの女性に目をやってから
ぱらぱらっとめくってみると、どうやらこの方、
21才のとき、仕事を辞めていきなり「古本屋をやろう!」と決めて
ほんとうにそのまま古本屋さんになられまして、
20年、ひとりでコツコツとやってこられたみたいなのです。
エジプト図像学の本はあきらめても、
この本は買っておかねばね、と思いました(笑)
彼女にこの本を差し出して、
「これください。おもしろそうだわ」と言いましたら
うふと小さく笑われました。
栞をいくつか添えてくださいましたが
それがまたあまりにも個性的で素敵なので
写真を掲載しておきます。
「龜」の書き順~w
胞子~w
私、苔とか亀とか菌類への愛はあまりもっておりませんが
このような偏愛をもつ方々への愛というか共感は、かなりあります。
また訪ねてみようと思っています。
だって、しばらく毎週この町に来るんだもん(^^)
それから本通り沿いにしばらく行ったり来たり
なんとなくウロウロしていたら、
「倉敷生活デザインマーケット 林源十郎商店」というお店に
足が向きました。
観光客に有名なお店みたいで、とても広いゆったりとしたスペースに
いろんなデザイナーのいろんな個性の生活雑貨を並べていて、
まるで次から次へと、掘り出し物の市を探検しているような楽しさがありました。
食器、カトラリー、衣類、袋もの、布、
みんなお洒落で、私のような凡夫の物欲を刺激するものばかり!
ゆっくり吟味して、白地に赤の鳥柄の手ぬぐいを1枚だけ
お土産に買いました。
2階のミュージアムカフェで、一休み。
椅子は北欧のデザイナーズチェア。
カフェオレのカップはArabia。
グラスやカトラリーはiittala。
穴場的なカフェだからでしょう、喧噪からも離れて静かで
とっても優雅な時間を過ごすことができました。
最後に、阿智神社にお詣りしておこうと思いました。
お祭り当日にこんなにゆっくり、
時間があるのも、何かのご縁でしょうから。
阿智神社は、倉敷の町を北側から抱くような丘陵地、鶴形山のてっぺんにあります。
私はその西の端の階段から上ってしまったので、
本殿まではかなり遠く、
さっきの本通りの、東の端ぐらいまでの距離を
また歩かねばなりませんでした。
本当は、蟲文庫の裏あたりで階段を上れば近かったのでしょう。
でもおかげで、うっそうとした緑の、誰もいない参道を
少しの間歩くことができました。
拝殿では、ちょっと多い目にお賽銭をあげて
パセージ・プラスの成功をお祈りいたしました(.人.)
あとで知ったのですが、この16日と17日両日は
いつもは閉まっている御本殿の扉が開かれていたのだそうです。
願いが聞き届けられること間違いなしですね!(^^)v
午後6時からは舞と神楽が奉納されるらしく、舞台が整っていました。
どこからか太鼓の音が聞こえてきます。
もう少しとどまりたい気もしましたが、
夜になってしまうし、翌日のパセージ・プラスもあることなので
お詣りだけにして、おとなしく山を下りました。
あらためて見ると、
本通りにはお祭りの提灯が並び、
商店街の軒には紙垂(しで)がかけられています。
お店を早仕舞いして
シャッターを閉めて出かけるご夫婦もおられます。
ああこの町の人たちは
阿智神社に守られているのだな、
幸福な町だな、と思いました。
さて倉敷から快速で岡山に出て、
駅前のホテルにチェックインしたら、6時すぎ。
まだお腹も空いていないし
思いたって、早いけれどお風呂に入ってしまうことにしました。
最上階の大浴場は、さすがにこの時間は誰もおらず、
私ひとりの貸し切り状態でした~♪
湯船の外の坪庭のシャラの木に夕日が差すのを眺めながら
あちこち迷い歩いて疲れた身体をやすめたのでありました。
「蟲文庫」の異空間
倉敷らしいお洒落ショップ
そして阿智神社と
とても充実した午後でした!
肝心のパセージ・プラスについては、また稿を改めて(^^)
パセージ・プラスをやらせていただいております。
土曜は倉敷。
1泊して、日曜は広島。
基本、どちらも午後に3時間のコースです。
連続2コースってのは初めてですけど
ちょっと行楽気分で楽しいです♪
5月16日(土)の倉敷のコースは、
この日だけ会場の都合で、早くに始まって早くに終わりました。
こんな機会はめったにないので、
夕方までブラブラと、町を散策いたしました。
この日はちょうど、
倉敷市の裏山(鶴形山)にある阿智神社の、春期大祭でした。
お祭りに合わせ、市をあげていろんな催しが企画されていて
公園でフリーマーケットをやっていたり
アイビースクエアの中庭でダンスを見せていたり
ただでさえにぎわう新緑の観光地が、いつも以上に混み合っています。
(そのせいか倉敷の定宿もとれなくて、岡山に1泊することになりました)
大原美術館を再訪しようかと思っていたのですが
美観地区はあまりの人出で、触手が動かず。
メンバーや見学の方々から、
なんだか変わった古本屋さんがあるみたいに聞きましたので、
どうせ今日はヒマですし、とりあえずそこをめざして歩いてみることにしました。
倉敷本通り(川沿いの繁華な通りの1本裏の道)をずんずん東へ行くと
・・・ありました!
のれんのかかった小さな古本屋「蟲文庫」です。
お店の前には、多種多様な多肉植物が並べてあって
引き戸の入り口から薄暗い中に足を踏み入れると、
黒縁メガネで黒い服のお姉さんがひとり、
奥で店番をしておられます。
目立つ場所には、顕微鏡や苔(!)のプレパラート、
私にはわけのわからない地味な生き物(の痕跡?)が並んでいて
かなりのあやしさを醸しています。
本の取りそろえは、まあ普通に古本屋さんで
へんにスピリチュアル系の本がないのを、好もしく感じました。
つうか、ある意味もっと深くてあやしいものが充満しているような。。。
苔とか地衣類関係?
ほ、胞子文学?
ええと、私の無意識はそのへんスルーして、あまり見ないようにしておりましたが
・・・やっぱりちょっと変わっているよね、ここ。。。
そういう私が手に取って、
買おうかどうしようかしばらく迷っていたのは
Ichonography in Egypt だとかいう英書。
ハードカバーで重たかったのと、
ん~今からエジプトの図像学やってもなぁと理性を取り戻しましたので、棚に戻しました。
なんとなく一回りして、もどったレジ前の一角には、
店主の好みか、数枚のCDが並び(私には見当がつかないジャンルw)
古本でない新刊ものが数冊置かれておりました。
その中に『わたしの小さな古本屋』なる本がありました。
あれ?これ、ここじゃん?
ここの女の人が書いた本?
ちらりと店番のメガネの女性に目をやってから
ぱらぱらっとめくってみると、どうやらこの方、
21才のとき、仕事を辞めていきなり「古本屋をやろう!」と決めて
ほんとうにそのまま古本屋さんになられまして、
20年、ひとりでコツコツとやってこられたみたいなのです。
エジプト図像学の本はあきらめても、
この本は買っておかねばね、と思いました(笑)
彼女にこの本を差し出して、
「これください。おもしろそうだわ」と言いましたら
うふと小さく笑われました。
栞をいくつか添えてくださいましたが
それがまたあまりにも個性的で素敵なので
写真を掲載しておきます。
「龜」の書き順~w
胞子~w
私、苔とか亀とか菌類への愛はあまりもっておりませんが
このような偏愛をもつ方々への愛というか共感は、かなりあります。
また訪ねてみようと思っています。
だって、しばらく毎週この町に来るんだもん(^^)
それから本通り沿いにしばらく行ったり来たり
なんとなくウロウロしていたら、
「倉敷生活デザインマーケット 林源十郎商店」というお店に
足が向きました。
観光客に有名なお店みたいで、とても広いゆったりとしたスペースに
いろんなデザイナーのいろんな個性の生活雑貨を並べていて、
まるで次から次へと、掘り出し物の市を探検しているような楽しさがありました。
食器、カトラリー、衣類、袋もの、布、
みんなお洒落で、私のような凡夫の物欲を刺激するものばかり!
ゆっくり吟味して、白地に赤の鳥柄の手ぬぐいを1枚だけ
お土産に買いました。
2階のミュージアムカフェで、一休み。
椅子は北欧のデザイナーズチェア。
カフェオレのカップはArabia。
グラスやカトラリーはiittala。
穴場的なカフェだからでしょう、喧噪からも離れて静かで
とっても優雅な時間を過ごすことができました。
最後に、阿智神社にお詣りしておこうと思いました。
お祭り当日にこんなにゆっくり、
時間があるのも、何かのご縁でしょうから。
阿智神社は、倉敷の町を北側から抱くような丘陵地、鶴形山のてっぺんにあります。
私はその西の端の階段から上ってしまったので、
本殿まではかなり遠く、
さっきの本通りの、東の端ぐらいまでの距離を
また歩かねばなりませんでした。
本当は、蟲文庫の裏あたりで階段を上れば近かったのでしょう。
でもおかげで、うっそうとした緑の、誰もいない参道を
少しの間歩くことができました。
拝殿では、ちょっと多い目にお賽銭をあげて
パセージ・プラスの成功をお祈りいたしました(.人.)
あとで知ったのですが、この16日と17日両日は
いつもは閉まっている御本殿の扉が開かれていたのだそうです。
願いが聞き届けられること間違いなしですね!(^^)v
午後6時からは舞と神楽が奉納されるらしく、舞台が整っていました。
どこからか太鼓の音が聞こえてきます。
もう少しとどまりたい気もしましたが、
夜になってしまうし、翌日のパセージ・プラスもあることなので
お詣りだけにして、おとなしく山を下りました。
あらためて見ると、
本通りにはお祭りの提灯が並び、
商店街の軒には紙垂(しで)がかけられています。
お店を早仕舞いして
シャッターを閉めて出かけるご夫婦もおられます。
ああこの町の人たちは
阿智神社に守られているのだな、
幸福な町だな、と思いました。
さて倉敷から快速で岡山に出て、
駅前のホテルにチェックインしたら、6時すぎ。
まだお腹も空いていないし
思いたって、早いけれどお風呂に入ってしまうことにしました。
最上階の大浴場は、さすがにこの時間は誰もおらず、
私ひとりの貸し切り状態でした~♪
湯船の外の坪庭のシャラの木に夕日が差すのを眺めながら
あちこち迷い歩いて疲れた身体をやすめたのでありました。
「蟲文庫」の異空間
倉敷らしいお洒落ショップ
そして阿智神社と
とても充実した午後でした!
肝心のパセージ・プラスについては、また稿を改めて(^^)
by prem_ayako
| 2015-05-21 12:08
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