アードラーの夢

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アードラー先生は夢を見なかったそうです。しかしてアードラーの夢とは兎の角、虚空の華、ガンダルヴァの城、空、幻・・・。

門司港

10月17日から3日間、
北九州市で第31回の日本アドラー心理学会総会がありました。

私は今まであまり九州にご縁がなくて
福岡や北九州を訪れたことがありません。

それで、総会の前に
大きなJ先生オススメの門司港に行ってみました。

山陽新幹線を小倉(「こくら」。つい「おぐら」と読んでしまう私)で降りて
在来線の鹿児島本線に乗り換えて後戻り。b0253075_1055867.jpg
終点の門司港駅で降ります。

駅舎は広くてなんともレトロで
構内に人力車が並べてあったりします。
めずらしいことに、どこの駅にもある階段が、ありません。
ホームから改札口まで、ずっとフラットなのです。
いいですね、この感じ。。。
むかしは下関に向かう連絡船と連絡していたのかしら。

明るい朝の光の中「レトロ地区」に向かって歩いていると
まず目にとまったのは、いい雰囲気の洋館で
「重要文化財 北九州市旧門司三井倶楽部」と書いてありました。

入場料100円を払って、全部見て回りました。
ここは大正のころ、三井物産の社交倶楽部だったんですって。
アインシュタイン博士夫妻が来日された際にはここに宿泊されたそうで、
博士の使われたお部屋や浴槽(!)が展示してありました。

この文化館には、門司港の歴史を
写真でくわしく展示したお部屋がいくつかありました。
何も知らないで訪れましたが、
大正時代、炭鉱や製鉄所のおかげで
門司がどれほど華やかな、景気のよい町だったのか
とってもよくわかりました。

門司は神戸や横浜とも似た雰囲気があり、
なんといっても海が近くて空が広く明るいのが
私の好みです♪

歩いていると、道に「出光美術館」はこちら、と書いてあって
おお、きっとたくさんの美術品が収蔵されているに違いない、と
わくわくして、そちらに向かいました。

あとで知ったのですが、ほんとうの「出光美術館」は東京の出光本社9階にあって
仙涯の絵など、創業者出光佐三のコレクションのほとんどはそちらにあるようです。
門司にあるのは、小さな「出光美術館(門司)」。
しかし、門司は出光商会創業の地なので、
この美術館には「出光史料館」が併設されていました。

せっかくなので「出光史料館」の方に入ってみました。
さきほど学んだ門司港の歴史を、もっとよく知りたくなったのです。

創業者の出光佐三さんは、福岡県の宗像に生まれ、
神戸高商(現・神戸大学)に学び、神戸で商売の基礎を学びました。
門司で旗揚げしたのは明治44年、26歳のときです。
それから96歳で大往生するまで、
一貫して「日本人」としての信念を貫きました。

えぇと、最初は「立志伝中の人物」とか「プロジェクトX」とか
あんまりいいイメージじゃなかったんですけど
展示を見ているうちに、そんな先入観は吹っ飛びました。。。

店員を家族のように大切にし
お客に安くよい品を提供することに努め、
いつも日本の国と日本の未来を第一に考えて
世間があっというような難事業を次々とやってのけた人でした。

b0253075_10182355.jpg特に私が感動したのは、
大正8年、凍らない車軸用の機械油を開発し
厳寒の満鉄を事故から救った話。
それから終戦からたった8年で、
イランに自社タンカーを派遣し
イランの石油を直接買い付けた話。
こんなことをやってのけたのは
世界の石油会社の中で、
日本の民族会社・出光だけでした。

凄い人だなあ~
もっとよくこの人のことを知りたいなあ~
と思ったら
(私は世間に疎くて、知らなかったのですが)
百田尚樹『海賊とよばれた男』のモデルは、出光佐三さんだったのですね~

出光さんの講演集などと並べてその本も売店で売っていたのです。
・・・でも私は、総会の3日目に前に出るお仕事がありまして
しかもその準備が全くといっていいほどできていませんでしたので、
今そんな本を買ってしまうと、没頭して読んでしまうことが目に見えています。
そうすると、かなりやばいことになってしまいますw

すぐに買って読みたいのをぐっと我慢して
お昼ごはんをレトロ界隈で食べて、
タスクの待つ総会会場に向かったのでした。


後日談ですが、件の本、総会から帰ってから買いました。
百田さんの文章は(『永遠の0』を読んだときも思ったけど)
特に魅力があるわけではなく
つかみがイマイチなのですが、
さすがにドラマ作りはお見事です。
電車の中で読んで何度も涙腺がやばくなりました。

戦争をくぐりぬけた時代の日本人は、みなさん骨がありました。
今、出光さんのような店主がもしいたとして、
いったいどれぐらいの若者が、あの時代の店員たちのようについていくでしょうか?
半数でいいところじゃないかしら。。。
やっぱり「教育」を考え直さないといけないんじゃないかなあ。

など、
いろいろ考えさせられる本でもありました。
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by prem_ayako | 2014-10-26 23:34 | travel | Comments(0)

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