アードラーの夢

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ウイグル

6月末の水曜日の夕方、
クリニックから歩いて行けるほど近い会場で
世界ウイグル会議総裁ラビア・カーディルさんの講演会があったので
行ってきました。
(大阪の中心部に住んでいるメリットです)

日本の5都市でラビアさんの講演を企画したのは
ジャーナリストの有本香さんや
もと国会議員の長尾たかしさん等です。
長尾さんは、昨年、ダライ・ラマ法王が来日された際に
国会議員たちとの集会をセッティングした人です。

舞台には、日の丸と、水色の東トルキスタン国旗が並べて架けてあって
とっても美しかったです。
登壇のたびに、有本さん他の方々が
国旗に向かってきちんと一礼されるのが、また清々しかったです。

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ウイグルはチベットよりさらに10年前、
1949年に中共の支配下に置かれました。

私が小学校で世界地図を習ったときには、
すでに「新疆ウイグル自治区」と記載されていたと思います。

チベットは、まだその頃は「チベット」で、
小学生の私はひとつの国として認識していました。
私の生まれた年と、中共のチベット侵攻とはほぼ同時期でしたから
まだ地図に反映されていなかったのかもしれませんね。
(年がばれますね)

チベット人は、ご存知のように敬虔な仏教徒がほとんどですが、
ウイグル人はトルコ系で、ほとんどがイスラム教徒です。
無抵抗のチベット人に対してあれほど残虐な仕打ちをする中国共産党が
武器をとって戦う雄々しいイスラムの人々に対して
どれほどのことをするか・・・

少しさわりを聞いただけで、私は
晩ご飯を食べる意欲を完全に失いました。

人間が、人間に対して
なぜそんなに酷いことをできるのでしょうか?

b0253075_0241410.jpgラビア・カーディルさんは、ご高齢です。
もとは成功した資産家で、
中国内で重要なポストにおられたようですが
ウイグル人の雇用や教育に力を注いだため
政治犯として6年間投獄され、
資産をすべて没収されました。
アメリカに亡命されてからは、
世界でウイグルの現状を訴え続けておられます。

2人の息子さんは、今現在も、
中国共産党の牢獄に囚われておいでです。

この人がその肩に担っておられるのは、ご自分の家族ではなく、
全ウイグル人の未来です。
「ウイグルの母」とも呼ばれる彼女のスピーチは
聞く人を突き動かす力に満ちていました。


残念なことに私たちのお隣の国は、
ウイグルをわがものとし、チベットをわがものとし、
インドにもブータンにも手を伸ばし、
冷静に考えれば、次は日本にも同じことをするでしょう。

会場に集まった人々はその危機感をもっているので
日本が次のチベットやウイグルにならないよう
かの国の体制を一刻も早く崩壊させなければ!
という方向に話は進みました。

ラビアさんが日本に求めておられることも、
日本が経済力でもってかの国の言いなりにならないこと、
ウイグルのために力を貸してほしいということで、
中共打倒という点で、両方の目標は一致していました。

抑圧された人々からの、日本にかける期待は大きいです。
今、ウイグルやチベットを援助することは
とりもなおさず未来の日本を守ることになる。
というのが、生の声を聴いた人々の共通認識でした。


ですが私は、中共の崩壊が問題の解決になるとは思いません。

たしかに、ウイグルが独立して東トルキスタン国になれるかどうか、
チベットに法王がお帰りになって再び国として自立できるかどうかは、
中国共産党崩壊の混乱に乗じて・・・というのが現実的で、
おそらく唯一可能なシナリオだろうと思います。

一刻も早く・・・!
今この時も行われている前時代的な虐殺や拷問を止めるためには
そのシナリオに沿う以外ないのでしょうけれども。


今回の集会が整然と進行したのは、
ひとえにラビア・カーディルさんの迫力と
有本香さんのカリスマ性、
そして大きな日の丸や犠牲者たちのお写真などによるものだったと思います。

この日お行儀よく意見を言っているその同じ人も
時と場合によっては、どれほどの凶暴さをむき出しにするか。
主催者側に、その場を治める能力がないと
あるいは、節度を守り合おうという場の設定が不十分だと、
人間はいとも簡単に、たて関係に陥り、闘争するものであると、
残念ですが、こと政治が関わってくるとそうなる可能性が高い、と
私は考えています。

底知れない人間の愚かさ。。。
国の体制が変わっても
人間の欲が同じだけあるならば
また同じような事を
今度はまた別の所で繰り返すでしょう。

それでも、少しでもましになるように
何かをしなければなりません。


政治家のどなたかが、「私たちは連帯して、手をたずさえて行きましょう!」と
スローガンのように言っておられました。
それ自体はたいへん空疎な言葉だと思いますが、
ふと、去年の夏に訪れた、バルトの国々のことを思い出しました。

エストニア、ラトビア、リトアニアの人々は
ソ連邦崩壊前の1989年、200万もの人々が手をつなぎ、
600キロにおよぶ人間の鎖を作って世界にアピールしました。
その後も血は流れましたが、苦難を乗り越え、
1990年~91年に、あいついでソ連からの独立を勝ちとりました。



人間には、そのような力もあるのです。。。

バルト3国は、ヨーロッパの支持を得てソ連から独立しました。
ではウイグルは?チベットは?
アジアの人々の中国からの独立を支持するのは、
日本人の役目ではないでしょうか??

細かい意見の違いには、とりあえずはこだわらず、
喘いでいる人々のために
ひとりでも多くの人間が手をつなぐこと。
そのためには、まず、そこで一体何が起こっているのか
ひとりでも多くの人に知らせること。

私にできることが
小さいけれどもありました。
絶望している時間はありません。


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Commented by 長尾たかし at 2013-07-24 22:40 x
遅まきながら、ご来場頂いたことを、心から感謝申し上げます。ありがとうございました。
by prem_ayako | 2013-07-04 00:34 | tibet | Comments(1)

アードラー先生は夢を見なかったそうです。しかしてアードラーの夢とは兎の角、虚空の華、ガンダルヴァの城、空、幻・・・。


by prem_ayako