アードラーの夢

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不殺生

スピリチュアル・ワーク@光では、もうひとつ
大きな学びがありました。

今回いただいたテキストの「教典」の部には
チベットのガンポパ尊者の『解脱の宝飾』から引用して
十の悪業道が並べてありました。

・身業は殺生・偸盗・邪淫の三つ、
・口業は妄語・両舌・悪口・綺語の四つ、
・意業は貪欲・瞋意・邪見の三つです。

ねえ、これを読んで、
意業については犯さないようにするのはとても難しいことだけれど
口業については気をつけておればなんとか犯さないでおれるのではないか、
そして身業については、
私には関係ないことだわ、私はこんな恐ろしい罪は犯さないもの。
と思われませんでしたか?

それがそうでもないのですよ。。。

仏教に一切有情という言葉がありまして
「心のある生きとし生けるものすべて」という意味です。
ですから一切有情には、地獄で苦しんでいる生き物も
私たちの目に見えない餓鬼も
動物も虫ももちろん人間も、すべて含まれています。

一切有情が輪廻から解放されるように
自分が菩提心を起こしましょう、というのが大乗仏教徒の願いです。

一切有情を殺してはなりません。

で。
アリなんです。

今回のお宿はお料理よし、温泉よし、お部屋よし、スタッフの対応よし。
会場は、海に面した広い会議室に畳を入れていただきました。
置き畳なので、上で暴れると多少ずれますよ、と注意を受けていましたが
アスミじゃないので大丈夫。
そう、畳がずれるのは、たいした問題ではなかったのです。

参加者のみなさんが各地のおみやげを持ってきてくださったので
今回はいつも以上にお菓子がたくさんありました。
あらかじめこちらで用意したおやつの袋を開けなくても
初日は十分すぎるぐらい、おいしいおやつが並びました。

いつものように、会場のすみっこにテーブルを並べて
湯茶の用意と、おやつ類、ゴミ袋などをセットしました。

始まってすぐに畳の上を小さな小さなアリさんが歩いているのを見かけましたが
ほんの1,2匹のように思いました。。。

お菓子があるのは、座卓ではなくて足の高いテーブルですが
夕方頃には、斥候のアリさんが場所をかぎつけたようでした。。。

これは少しまずいかもと思い、
夜のセッション終了時にはお菓子類をすべて箱に片づけ、
さらにビニール袋に入れて口をしばって
アリが入らないようにしました。

でも私は気になって気になって・・・
今まで何度も合宿ワークをやってきましたが、
こんなにアリが出たのは初めてです。
夜の間はいったん退却するでしょうが
朝になってお菓子を出したら、また現れるでしょう。

主催者側の責任として
こんなにアリのいる環境でセッションを続けるのは参加者に申し訳ない、
なんとかしなければ、と思いました。
これはアドラー心理学の合宿における共通感覚であり、
共同体感覚でもあるのではないかと思いました。

施設に言って駆除していただくか?
そうすると殺生を犯すことになります。
仏教の共通感覚では、これは十悪業の第一番目です。
たとえ一寸もないアリでも、殺生は殺生です。
部屋を移動させていただくとしても、
理由を言えば、いずれにしても殺生は行われるでしょう。


そこまで考えて、翌朝、先生に
「施設の人に言った方がいいでしょうか?」とご相談しました。
先生は「そう?僕は全然気にならないけど」とおっしゃって、
これはみんなにとって、とてもよい学びになっているのだと
セッションの中でもお話しされました。
「そんなことしたら大量虐殺でしょう。
それをあなたが引き受けるのなら言ってもいいけど」

そして私たちは、アリさんと共存する道を選びました。

祭壇のお供えものにも
アリさんが道をつけて登っていきます。
お供えの水の中にも、アリさんはダイブしています。
水は甘露に変わっていたのでしょうか?

お菓子のテーブルの上はアリさんたちの饗宴です。
個包装のお菓子の中には入らないので、
みんな、外側のアリを手で払って、気をつけて食べました。

個包装だから大丈夫というわけでもなくて、
隙間があるらしいきなこ味のお菓子には、アリさんが集中しました。

アリさんは道をつけてその上を歩くので、畳の上にはあまりいません。
でも瞑想していると、たまに首や手に何かを感じるのです。
そっとさわると、指にアリがつきました。
ほんの2,3mmなので、すぐにつぶれてしまいます。
4日間で2匹ほど、私はそうやって殺してしまいました。
おんまにぺめふん!

夜は、さらに厳重にお菓子を片づけて、
申し訳ないけれどきなこ味のお菓子の箱と
それについたアリさんたちにはそのままゴミ袋に入ってもらい
(おみやげを持ってきてくださった方、ごめんなさい!)
あちこちに置いてある紙コップも集めて捨てて
ゴミ袋の口を固くしばって、部屋の外に出しました。

直接には手をくだしていないけれど、
ゴミ袋に入ったアリさんたちは、いずれ死ぬでしょう。
まあ、どこにいても、私たちも、いずれ死ぬのですけれど。
おんまにぺめふん。
部屋に帰って、罪ほろぼしに金剛薩埵の百字真言を21回唱えました・・・


3日目になると、私を含めてみんなもう慣れたのか
あまり気にならなくなりました。
前の記事に書いたように、
みんな上手にシャマタに入れるようになっていったのです。

アリさんと共存なんて、今までの自分では考えられないことなのですけど・・・
考えたらチベットの僧院や修行の洞窟には
アリどころか、もっと恐ろしい虫さんがたくさん歩いていることでしょう。
チベットの草原にだって
チョウチョがいれば、アリもミミズもいるでしょう。

ほんとうに一切有情と共存するとは、どういうことなのか。
現実には、不快なことだって起こるのです。
快適に空調をかけておやつも用意して瞑想?
・・・
アリさんは、観音菩薩さまからのプレゼントだったのかもしれません。
(ああ、これが椿大神社のときのようなヒルさんや
羽のはえた茶色い大きな虫さんでなくてよかったあ~)


それにしても、私はお金を払って来ておられる参加者の方々に申し訳なくて
先生の許可を得て、
買ってきたお菓子をすべて持って帰っていただくことにしました。
3日目の夕方に、袋のまま、開けずにそのまま分け合っていただきました。
あっという間になくなりましたよ(^^)
最後の夜ですから、お部屋で食べていただけたんじゃないかしら。


b0253075_2332159.jpg4日目、もうアリさんはほとんどいません。
あの子たちはどこから来たんでしょう。
畳についてきたのだとか
壁紙の中に巣があるとか諸説ありましたが
確認した者はいません。

祭壇のお供えを片づけてしまうと
まるでアリなんてどこにもいなかったかように
きれいなお部屋になりました。
こうして施設の方には何も知られないまま
アリさんたちは無事に冬を越すのでしょう。

それとも、あれはほんとうは幻だったのかもしれません。
おんまにぺめふん!
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Commented by えな at 2012-12-31 14:02 x
わぁい。「光」のシェアありがとうございました♪
椿のときはヒルさんでしたが、光のときはアリさんがいらっしゃったのですね。
清らかなバイブレーションに触れ、ありがたいお説法を聞きながらアリ生を閉じることができたことは彼(?)らのよい功徳となったのではないかと思います(´▽`)
今年1年、いろいろなところでお世話になりました。
よいお年を。(…って、明日にはもう新年ですが(^_^;))
Commented by prem_ayako at 2013-01-02 22:31
あけましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
お返事が年越ししてすみませんでした(^^;)
そうなんですw なぜかヒルさんやアリさんやらがおいでになるんです。。。学ばなければならないことを教えてくれてるんでしょうねえ。
by prem_ayako | 2012-12-30 23:33 | tibet | Comments(2)

アードラー先生は夢を見なかったそうです。しかしてアードラーの夢とは兎の角、虚空の華、ガンダルヴァの城、空、幻・・・。


by prem_ayako