アードラーの夢

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チベット死者の書

瞑想ワークでよくご一緒するおじさんが
私がチベット仏教信者だと知って
NHKの「チベット死者の書」のDVDを焼いてくださいました。

むかし「NHKスペシャル」で放映されたものが、
4年ほど前にDVD化されたようです。

調べてみると、テレビで放映されたのは1993年の秋でした。
当時私はどこに居たのかな?
阪神大震災の1年と少し前ですから、
震災で壊れた昔の家の居間で
子どもたちを寝かしつけた後、見たのだったかな。

私のチベットとの最初の出会いは
映画「セヴン・イヤーズ・イン・チベット」と思っていたのですが、
実はその前に、この番組を見ていたことになります。
見たことは覚えているのですが、
そのとき何を感じたかは、まったく覚えていません。

撮影はすべてインド北部のラダック地方で行われていました。
チベット本土の撮影ではなかったのですね。
ただ、ラダックは住民の大半がチベット人、
南はヒマラヤ山脈、北はカラコルム山脈に挟まれた秘境にあるため、
いまやチベット以上にチベットらしい地域と言われています。
映像は、溜め息がでるほど美しかったです。

ただ、そこはNHK、
中国のチベット侵攻について
「共産党による解放がすすみ、衝突が起こりました」と、まあ、
なんとも意気地ない表現をしているのが、どうもねぇ(-_-)


ここでいう「チベット死者の書」は、
チベット語で「バルド・ト・ドル」とよばれているものです。

バルドは「中有」と訳されますが
私の乏しいチベット語の知識でも、バルは「中間」「途中」的な意味なので
死から転生(あるいは解脱)までの途中の期間、というほどの意味になるのでしょう。
トは「聴く」、ドルは「解脱する」。
よってウィキでは、「バルド・ト・ドル」を「中有において聴聞することによる解脱」と訳しています。
死者がよりよい転生(あるいは解脱)に向かうため
死者に読み聴かせる枕経として使われているようです。

20世紀初頭に西洋に紹介された際、Tibetan Book of the Dead と名付けられたことから
日本語でもそんなタイトルになっています。
8世紀頃にパドマサンバーバ(グル・リンポチェ)が著した埋蔵経典の一部とされていて
主にニンマ派とカギュ派とに、関わりが深いといいます。

なおゲルク派には、また別の「死者の書 」(中有隘路の救度祈願)というものがあります。
私としては、ゲルク派のこの授業を受けていないし
個人的に師と仰ぐカギュ派のリンポチェからも教えを受けていませんので、
内容については、あまり深入りせずに・・・
ただ貴重な記録としてこれを見ました。

DVDは2部構成でした。
第1部は、実際に亡くなった方の部屋で
民間の僧が49日間、バルド・ト・ドルを読み聴かせ
死者の魂を導く姿を追っています。

途中、ポアの儀式を高僧が施し、
火葬の場面も映されました。
(この高僧、YouTubeで見たことがあるカギュ派の高僧のような気がする)

めったに聞けない高僧の話に、村人が涙を流す。
小さく縮んだ遺体を男たちが運ぶ。

長老が、「おんまにぺめふん」と五体投地をする。
杖をつきつき村を巡り、マニ車を回す。
生まれたての曾孫と並んで眠る。。。

生と死の輪廻の中で
できるかぎり功徳を積んで生きていこうとするチベットの人たちの姿が
淡々と捉えられていました。

コピーしてくださったおじさんに感謝です(^^)

中でインタビューに答えておられるダライ・ラマ猊下もお若いです(^^)
20年も前ですものね。

それに、ところどころ出てくる経文が、
ほんのわずかですが聴きとれたのが、うれしかったです(^o^)


第2部のシナリオは、かの中沢新一によるもので、
人々の信仰や生活よりも
バルドで起こる現象に興味をもって扱っているようで
第1部ほどは私の好みではなかったです。
ただ、こちらではちゃんと「中国の侵略」と言っていましたけどね。


私のチベット語の先生は
ラダックに長く住まわれ、タンカを学ばれました。
おりしも今現在、通訳のお仕事でチベット本土を旅しておられるのですが、
今月に入ってから半月の間に、立て続けに5件もの焼身が起こりました。。。

中国共産党によるチベット人への暴力はますます酷いものになっています。

先生が無事お帰りになりますように。
中国人とケンカなさっていませんように。
チベットの人たちが苦から解放され幸せになりますように。
ダライ・ラマ猊下が雪国チベットにもどられますように。
おんまにぺめふん。
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Commented by えな at 2012-08-17 20:26 x
チベットの独立が成し遂げられますように。
チベットを押し潰そうとしている中国共産党の悪業が浄められますように。
そのためにできることを私たちができますように。
おんまにぺめふん。
by prem_ayako | 2012-08-16 17:42 | tibet | Comments(1)

アードラー先生は夢を見なかったそうです。しかしてアードラーの夢とは兎の角、虚空の華、ガンダルヴァの城、空、幻・・・。


by prem_ayako